ずっと好きだったんだよ
私が会場であるお店に着いた時には、もうほとんどの人が集まっていた。


悠也、来ているのかな……?


「あっ、奈緒!ひさしぶりー!」


きょろきょろと辺りを見渡していると、


「あっ、めぐちゃん!久しぶりー!」


めぐちゃんに声を掛けられた。

めぐちゃんともあのサークルの旅行以来、会っていない。

久しぶりに会っためぐちゃんを懐かしく感じていた。

でも、めぐちゃんが来ているって事は……


「栞……。久しぶり……」


めぐちゃんの後ろにいた栞に視線を向ける。


「うん、久しぶり……」


もう6年くらい前に事だけど、やっぱり私と栞の間に気まずい空気が流れた。


「……奈緒。あの時は、ごめんね」

「えっ?」


まさか、栞に謝られるなんて思っていなかった私はびっくりした。


「あの頃さ……、悠也が全然会ってくれなくて……。だから、不安だったの。会ってくれないのは浮気をしているからだって。冷静に考えれば、悠也が浮気するような人じゃないって事はわかるのにね……。だけど、あの時はそう思い込んでいたから、奈緒に八つ当たりしちゃったんだ……。本当にごめんね」


栞は申し訳なさそうに、頭を下げる。


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