ずっと好きだったんだよ
「栞、やめてよ」


私は栞の肩に手を置き、身体を起こす。


「私こそ、ごめんね。栞達が別れたのって、私があんな事を言っちゃったからだよね」

「ううん。いずれはちゃんと話をしなくちゃいけなかったから……。例え、あの時、奈緒に言われなかったとしても、結果は同じだったと思うよ」


栞は私を安心させるように、にこっと笑顔を見せる。


「栞……。ごめんね」


私と栞は喧嘩をしていたわけじゃないけど、私達の間にあったわだかまりはなくなったと思う。


「みんなが揃った所で……。3年5組の同窓会を始めまーす!みんな、グラス持ってー!」


その時、幹事の子が立ち上がり喋り出す。

乾杯をした後、私は栞とめぐちゃんと少しだけ話して、席を移動した。

そして、私の向かった先は……


「悠也っ!久しぶりー!」


私は悠也の背中をバシッと叩いて、悠也の前の席が空いていたから、そこに座る。

本当は、悠也の隣に座りたかったのだけど、悠也の隣にはてっちゃんが座っていたから。

今、私の目の前には悠也がいる。

それだけで、私はすごくドキドキしていた。


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