ずっと好きだったんだよ
「なぁ。綺那は?」


てっちゃんが不意に聞いてきた。


「えっ?あぁ、今日、土曜だし。仕事休めないから無理って言ってたよ」

「ちぇっ。そうなんだ……」


てっちゃんはあからさまに残念そうな表情になる。


「……ねぇ。今でも綺那の事が好きなの?」


私は“てっちゃんも一途だよなぁ”って思ったから、聞いただけなんだけど。

あまりにもストレートに私が聞いたものだから、悠也と陽輝はびっくりして私を見る。

そして、てっちゃんは、


「なっ……、なに……、おまっ、何言ってんだよ!そ、そんなんじゃねぇーし!!」


なんて、顔を真っ赤にして慌てていた。


「ふぅーん」


てっちゃんって、相変わらずわかりやすいなぁ。

って、私も人の事、言えないか……

私とてっちゃんの違いは、綺那はてっちゃんの気持ちに気付いている。

だけど、綺那は「哲の事は友達としか思えない」って言っていたけど。


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