ずっと好きだったんだよ
それから少しして、悠也と栞が入って来る。

栞がまた悠也に告白をするのだと思っていたけど……

栞は笑っていて、悠也は険しい顔をしている。


二人は何の話をしたのだろう……


その表情を見て気になった私は、悠也の分のビールを持って、陽輝と話している悠也のそばへ行く。

私が二人のそばまで行くと、陽輝が悠也に何かを言いながら、にやにやと私を見る。


えっ?何?


「男二人で何の話してんのー?」


私は悠也に持っていたビールを渡して、隣に座る。

さっきの陽輝の表情も気になるけど、それよりも気になっている事を聞く。


「ねぇ。栞、何だったの?」

「何だっていいだろ……」


……それだけじゃ、わかんないよ。


だから、私はお酒の力を借りて


「……また、付き合うの?」


何でもないフリをして、ストレートに聞く。

でも、私はすごくドキドキしていた。


もし、“付き合う”って言われたら……


私が聞くと、悠也は、ゲホッゲホッとむせた。


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