ずっと好きだったんだよ
「えっ?あぁ、普段はコンタクトだけど、家では眼鏡を掛けたりするよ?」

「へぇー」

「奈緒、コーヒーでいい?」

「うん」


私が頷くと、悠也はキッチンへ行った。

今まで知らなかった悠也を知れて、私は少し嬉しくなる。


「適当に座ってて」


キッチンから悠也に声を掛けられ、私はとりあえずベッドを背もたれにし、ラグの上に座る


「はい、コーヒー」

「ありがとう」


悠也はコーヒーをテーブルの上に置き、私の右隣に座る。

少し落ち着いていた私の心臓も、この悠也との近い距離にまたドキドキしてきた。

私がチラッと悠也を見ると、悠也は右手をネクタイにかけクイクイっと緩める。

そして、ふと私の方を見た。

だけど、目が合った瞬間、私はまた視線を逸らしてしまった。


さっきから私、感じ悪いよね?

悠也、気を悪くしちゃったかな?

でも、今日の悠也は、いつもの悠也じゃない。

いつもと違う空気を纏う悠也に見つめられると、調子が狂うし、どうしたらいいのかわからなくなる。


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