ずっと好きだったんだよ
「でね?もう悠也の事は諦められていたし、今日、悠也に久しぶりに会っても“もう大丈夫だ”って思った。だから、悠也への気持ちはちゃんと思い出に出来たんだって思っていたの。思っていたんだけど……。でも、途中から……、上手く言えないけど、悠也の様子がいつもと違って……。そんな悠也に、私、またドキドキした。

今、悠也の気持ちを聞いて、すごく嬉しくて……。でも、“悠也は私の事を友達だと思っている”って、ずっと思っていたから、信じられなくて……」


私の頭の中は、ぐちゃぐちゃになっていた。

自分でも、何を言っているのかわからなかったけど、それでも悠也は“うん、うん”と聞いてくれていた。


「私、今、混乱していて……。正直、自分の気持ちもわからないの。今も悠也の事が好きなのか、もう友達としてしか思っていないのか……。でも、今、すごくドキドキしている」


昔から……

彼女になれないのはわかっていたから、ずっと友達としてでもいいから、悠也のそばにいたかった。

そして、フラれても、悠也との縁は切りたくないと、心の片隅で思っていた。

だから、時間は掛かっても、昔みたいに友達としてそばにいたいと思った。


だけど、今、悠也の気持ちを聞いて……


私は混乱する気持ちを落ち着かせ、整理して考えた。

私は、今、悠也の事をどう思っているのかを……


そして、出た答えは……


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