ずっと好きだったんだよ
「いいの?あんなに苦いチョコで……」

「あぁ。奈緒が作ってくれたものなら、どんなのだって食べるよ」


そして、悠也は優しい表情で私を見つめた。


「悠也、ありがとう」


そんな悠也ににこっと笑顔を向けると、悠也は私の唇に甘いキスをくれた――…





そして、ベッドの中。

私は悠也の腕枕で、悠也の温もりを感じていた。


「ねえ、悠也」

「ん?」

「来年は頑張るね?」


悠也が貰ってくるどのチョコよりも、甘くて美味しいチョコを作るんだから!


「あぁ」


悠也は私の頭を撫でながら、優しい顔で笑っていた。



“来年までに、奈緒の料理が上手くなっているといいな”

悠也が心の中で、密かにそう思っていた事を、奈緒は知らない――…



【End】


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