ずっと好きだったんだよ
「なぁ、みんな聞いてくれ」


みんなでわいわい騒いでいると、急に悠也が真剣な表情で会話を遮る。

悠也の表情を見て、悠也が何を言うのかわかった私は、背筋をピンと伸ばし座り直す。


「俺達、結婚するから」


悠也は私の肩を抱き寄せ、にこっと笑う。


「えぇーっ!?」


みんなは思った通り、すごく驚いていた。

そんなみんなの表情を見て、私と悠也は顔を見合わせにこっと笑う。

そして、驚きから我に返ったみんなが口々に「おめでとう」と言ってくれた。

その後は、“いつ、プロポーズをされたのか”とか、“プロポーズの言葉は何だったんだ”とか、沢山質問をされた。


「えっ?って事は、奈緒、ずっと黙っていたの?」


クリスマスイブに悠也からプロポーズをされた後、綺那とは何回も会っている。

だから、私は“綺那、黙っていた事、怒るかな?”と、少し不安だった。


「ごめんね」


私が謝るとすぐに、


「俺がみんなで集まった時に話そうって言ったから、奈緒に黙ってて貰ったんだ。だから、怒るなよ」


悠也がフォローをしてくれた。


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