ずっと好きだったんだよ
「あっ、陽輝」


……ごめん。

普通に、陽輝の存在忘れてたよ。


悠也に会えた嬉しさと、同じクラスになれた嬉しさで、私は普通に陽輝の事を忘れていた。


「陽輝も同じクラス?」

「だから、今、悠也が言っただろ」


呆れながらも笑っている陽輝も、なんかすごく落ち着いた雰囲気になっていた。


「ねぇ、このカッコイイ二人誰?どっちか奈緒の彼氏?」


綺那は私の耳元で、小声で尋ねる。


か、彼氏!?


「ち、違うよ!えっと……、この二人は同じ中学の悠也と陽輝。で、こちらはさっき仲良くなった綺那。あっ、綺那も同じクラスだよ!」


慌てて互いを簡単に紹介をすると、三人は「よろしく」と、挨拶をする。


「奈緒、もう友達出来たんだ。さすが奈緒だな」

「は?“さすが”って、どういう意味?」

「別に、言葉のまんまの意味だよ」


悠也は笑顔で、私の頭をポンポンと撫でる。


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