ずっと好きだったんだよ
「ねぇ、陽輝。今日、萌実と会うんでしょ?“大丈夫だよ”って伝えといてよ」


私は笑顔で陽輝に伝言を頼む。


綺那とは今日、知り合ったばかり。

でも、綺那と話して、初対面だけど、心の距離を作らず何でも話せた。

それに、“綺那ともっと仲良くなりたい”って思ったし、最初に話した時に“綺那とは何でも話せる友達になれそう”、そう思った。

綺那もそんな風に思ってくれているといいな。

私はそんな希望も込めて、綺那を見てにこっと笑った。


「ねぇねぇ、さっきの子だよね?同じクラスだったんだ!俺達、運命じゃね?」


その声と同時に、私は腕を掴まれる。


何!?誰っ?


そう思い、振り向くと、そこには今朝、私がぶつかってしまったあのナンパ男がいた。

髪の色はかなり明るめの茶色。

それに、なんか馴れ馴れしいし、チャラチャラした雰囲気。

見た目で判断しちゃいけないんだけど、今朝の事もあり、私の中で“チャラいナンパ男”というイメージが付いてしまった。


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