ずっと好きだったんだよ
神社に向かう途中。


「ねぇ……、やっぱり、私、ヘン?」

「はぁ?何で?」

「だって、なんかさっきから見られている気がするから……」


最初は、綺那を見ているのだろうと思っていたのだけど、なんか違う気がしてきた。

だけど、自意識過剰って思われるのが恥ずかしくて、だんだん声が小さくなる。


「何言ってんの。そんなの、奈緒が可愛いから見てるのよ。あぁー、ますます悠也の反応が楽しみだわー」


ふふふ、と綺那は楽しそうに笑う。

そんな事を話していると、神社の入り口が見えてくる。


「あっ、あれ?陽輝もいる。って事は、一緒にいる浴衣を着ている女の子が陽輝の彼女?」

「えっ?」


神社の入り口を見ると、悠也とてっちゃんはもう来ていて、そして、そこに陽輝と萌実もいた。


「あっ、奈緒だ!わぁー!奈緒、可愛いー!!」


私達に気付いた萌実が、こっちに向かって走って来る。


「浴衣だ。可愛いー!」


私達の所へ走って来た萌実は、ピンクの花柄の浴衣を着ていて、髪はアップにしていた。


「えへへっ!ってか、奈緒がこういう服を着るのって珍しくない?それに化粧もしてるー!!きゃー!!」


いつもと違う私を見て、萌実は興奮していた。


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