雨音
値段
『ふぅー…』
そう吐き出された
白い煙は今日も
ビルの7階から
ゆらゆらと上がっては
消える。
街はまだそんなに
うるさくはなくて
少し先を見れば
高々と建ったビル達は
朝日で照らされていた。
『またここにいたんだ』
そう笑いながら
近寄ってきたのは
ありさだった。
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