雨音



浜辺にしゃがむ。

冷たい風が気持ちよくて
泣きたくなる。

ただ自然な事なのに
静かな浜辺が
わたしにとって
めちゃくちゃ安心させた。

前が歪む。
泣きたくないのに
涙が溢れた。


自分が綺麗になる訳でも
ないのに
次から次へと涙が溢れた。
ただこんな事で
涙が出たんだと思うと
自分の弱さを
見たみたいで
もう泣くのは辞めた。


きっとこの時が
わたしが泣いたのは
最後になったんだ。
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