あぁ素晴らしき引きこもり!?
「~♪~♪~♪~」

音楽が聞こえる。

「ん・・・・・・・?」

うっすらと瞼を開けるとカーテンの隙間から光が差し込んできた。

「はぁ・・・・・・・・よく寝たぁ・・・・」

うーん、と伸びをしてふと音楽が流れていることに気がついた。

しかも、大音量で。

時計を見るとただいまの時刻は八時半。

いい加減いらついてきた。

挨拶がてらに怒鳴り込みに行くか。

うん。


玄関を出て隣の部屋のチャイムを鳴らす。

「はーい、どちらさまー?」

「すいませーん、昨日越して来た宮野といいますーご挨拶に伺ったんですけど」

「今出ますからちょつと待っててください。」

がちゃんと扉が開いて、出てきたのは若い男の人。

そりゃあね、学生用だからおっさんとかはないけど・・・・・・・

格好よくないですか!?

さらさらの黒髪ショートへアーに黒ぶちめがね。

腐女子とかそういうのじゃないけどなんか萌えを感じるタイプの人だよこれは。

「あ、どうもー。昨日越して来た宮野唯ですー。ついでにすいませんけど音楽、煩いんですよね。とめてもらえませんか?」

何も言わない。

失礼な人だ・・・・・・。

「あの・・・・・・」

男の人は遠慮気味に口を開いた。

「はぃー?」

少し苛立ちながら返事をする。

男の人はじっと私の姿を見ている。変態?

「君さ、それ。最新のファッションなのかい?」

私の体を指差す。

「へ・・・・・・」

体・・・・・?

あれれ?

私もいつのまに寝てたのかな?

昨日は、ビール飲んだま・・・・・・・・ってことは今・・・・・・・・

ゆっくりと視線を体に移すと、体には白のバスタオルが巻かれていた。


「やっ・・・・・・・・・・・・裸ァァアァァアァァァァアァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!???」


私の絶叫は、マンションに響いたとか響かなかったとか。
< 4 / 15 >

この作品をシェア

pagetop