あぁ素晴らしき引きこもり!?
ようやく大学が終わり、部屋に帰るとまた音楽が鳴っていた。

「・・・・・・・どんだけぇー」

一言呟くとハァと諦めたような溜息が口から零れる。

ちなみに昨日は同じ曲。

いい加減聞き飽きたぞ、羽野さん。

それ、もう全部ソラで歌えるようになっちゃったよ、昨日までは知らなかったのに。

大学でも聞いてるのかな・・・・?

あれ、そういえば羽野さんってどこの大学なんだろう?
              リッキョウダイ
ここから近いのは私の行ってる陸橋大だけど・・・

あ、あと駅一つ向こうにも専門学校があったなぁ。

ていうか大学生って決めてたけどもしや高校生?

うーん・・・なぞ。


知りたいなぁ、でも近寄りたくないなぁ・・・

「♪~♪~♪~」

携帯が音を立てた。

凛からだ。

「もしもしぃー?なに、凛?」

≪あ、唯ー?おもしろこと教えてあげるから今から駅前おいでぇーv≫

「おもしろいこと?」

≪うん!とにかくほらぁ、待ってるからね≫

その直後にツーツーツーと音がして、電話は切れた。

「・・・・・えー」

まぁともかく行かないと駄目だろうな。

うん。行くか。

ぱたぱたと玄関を出て駅前に急ぐ。

凛は駅前に居て、隣に男が居る。

「りーんー」

「ゆーーーいっvごめんねぇ突然呼び出して」

あははーと悪びれる様子もなく笑う。

「本当に。」

私もそういいながら笑う。

「で、この人誰。」

取り敢えず男の人ほ指差してたずねる。


「あぁ、この人はねぇ・・・・」

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