私を本気にさせないで
だけどいくら心の準備が出来ていたと言っても、こんないきなりの展開についていけるほど私の心は強くできていない。


なのにそんな私の気持ちを無視し、彼はまた何度も角度を変えてキスを落としてくる。
いつの間にか彼の手は服の中に侵入していて、何度も行き交う彼の手にくすぐったさを覚える。

だめだ、このままじゃ……!

初めて彼に自分の身体を見せるんだもの。
せめてシャワーだけでも浴びさせて欲しい。

その一心で声を絞り出した。

「お願い……!……っ!シャワー浴びさせて……?」

彼の手の動きに翻弄されそうになる理性を必死に押さえながら悲願したものの、彼は一言「無理」と言い放った。

「ンッ……!」

そしてまた与えられた深いキスに、理性を奪われそうになる。
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