私を本気にさせないで
舌を絡めとられ、吐息が漏れてしまうと、彼は至近距離で余裕ない表情で吐息交じりに囁いた。

「そんなの必要ないじゃん。……もう我慢なんてできないから。ありのままの幸を見せて」

その言葉に一瞬にして理性や羞恥心など奪われていく。

気持ちは加速していき、ただ彼に与えられるぬくもりに溺れていった。




彼と付き合い初めて一ヵ月。
自分でも怖いくらい彼に惹かれていった。
日に日に気持ちは強くなっていき、どこまで膨らむか分からない気持ちに恐怖を覚えたほどだ。

そんな不安な気持ちを情事後のベッドの中で彼に話したら、彼は可笑しそうに。だけどどこか嬉しそうに笑い出したんだ。
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