たとえば呼吸するみたいに
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あれから、あたしたちはずるくて気まずい時間なんてなかったかのように、いつも通りの日々を過ごした。
玲と一緒に登下校して、怒られて、バカって言われて、それでいて笑い合う。
そんな穏やかで優しい毎日。
今日だって、あたしは玲と一緒に帰る。
さっさとトイレ済ませて迎えに行かないとなー。
荷物は教室に置きっぱなしだから、きっとそこで待っててくれるだろうとは思うけど。
長いこと待たせると遅いって文句言われちゃうし、なによりトイレ長いのって恥ずかしい。
さすがのあたしでもそれくらいの羞恥心はあるんだから!
「え、じゃあ姫那、今から大庭くんに告白するの⁈」
トイレの個室から出ようとした時、手を洗っていた女子たちの声にびくりと肩を揺らす。
扉を開けようとしていた手をそっと下ろした。
「えっと、うん。実はそうなんだぁ」
「きゃー! とうとう決心したんだ!」