無口なセンパイに恋した仔羊
「え〜、何にも無かったの〜?面白くないなぁ」

そう言って、パスタをフォークでくるくるする小春。

「酔っ払ってるんだから、当たり前でしょ!…ぁ」

「何⁈なんかあったの⁈」

目をキラキラ輝かせる小春。
…まさか、進藤さんがお隣さんなんて、口が裂けても言えないな。

「ん?別に何も」

そう言って、笑みを浮かべると、お茶を一気飲みした。

「…なんか進展があったら、すぐ教えてね!」

「…う、うん」

手を握られ、懇願されてしまった。

断れないじゃない…。

…その日はなんだか、一日中小春に見張られてる気がした。

…気が引き締まらないせいか、今日も残業になってしまった。

…進藤さんと、ご飯一緒に食べれると思ったのにな。
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