無口なセンパイに恋した仔羊
同じ部署の女子社員は、みんな口々にこう言う。
『…ないわ〜。目の保養にはなるけど、あんな無口な人彼氏とか無理』
『口を開けば、毒しか吐かないし、彼女になったら、毎日言われそう』
etc…
本当の進藤琉偉を知らないくせに、表向きだけで判断するのはいただけないと思う。
…え?
私は進藤琉偉の裏の顔を知ってるのかって?
…知りません。
でも!たった一度だけ、進藤さんに助けられた事があった。
ある日の晩。私は資料をまとめ出来上がりを頼まれた先輩に渡そうとUSBをもう一度確認したら、中身が真っ白…間違えて消してしまったらしく、泣きながら、やり直してると、進藤さんが、外回りから帰ってきて、一瞬怪訝な顔で、私を見た。
何かを悟ったのか、自分のパソコンを立ち上げ、無言で半分資料を奪うと、驚くほどの速さで、まとめ。
「…泣くな」
それだけ言うと、パソコンをまた消し、私の頭をポンポンと叩き、その場を去った。
まとめた資料を、私のパソコンに送ってくれた。
一瞬の出来事に、驚くばかり。
…それと同時に、心を射抜かれた気分だった。
『…ないわ〜。目の保養にはなるけど、あんな無口な人彼氏とか無理』
『口を開けば、毒しか吐かないし、彼女になったら、毎日言われそう』
etc…
本当の進藤琉偉を知らないくせに、表向きだけで判断するのはいただけないと思う。
…え?
私は進藤琉偉の裏の顔を知ってるのかって?
…知りません。
でも!たった一度だけ、進藤さんに助けられた事があった。
ある日の晩。私は資料をまとめ出来上がりを頼まれた先輩に渡そうとUSBをもう一度確認したら、中身が真っ白…間違えて消してしまったらしく、泣きながら、やり直してると、進藤さんが、外回りから帰ってきて、一瞬怪訝な顔で、私を見た。
何かを悟ったのか、自分のパソコンを立ち上げ、無言で半分資料を奪うと、驚くほどの速さで、まとめ。
「…泣くな」
それだけ言うと、パソコンをまた消し、私の頭をポンポンと叩き、その場を去った。
まとめた資料を、私のパソコンに送ってくれた。
一瞬の出来事に、驚くばかり。
…それと同時に、心を射抜かれた気分だった。