無口なセンパイに恋した仔羊
…次の日の朝。隣に座った新垣は、明らかにドギマギしていた。

「…おは、おはよう、ございます」
「…はよ」

その時その時の反応が、一々面白い新垣。毎回、笑いをこらえるのに必死だ。

初めてうちの部署に来た時から、新垣は面白かった。真面目なくせにドジで。

喜怒哀楽もはっきりしている。

普段からあまり喋らないオレにも、ストレートに当たってくる。

…見てて飽きない。

…見てると危なっかしい。

…放って置けない。

…そんな新垣の口から出た。オレへの気持ち。

…本気なのか、冗談なのか。曖昧な気持ち。

それを、確かめたくて、昨晩オレは、新垣を抱き締めた。

…本気で好きだと言われたら。

…オレはどうする?

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