絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
裏切り
「自業自得だ」


静けさの戻った部屋の中、そう言ったのは優也さんだった。


電流で人の肌が焼ける匂いが充満する中、あたしはドアへと走った。


早く。


一刻も早くこの部屋から出たい。


そう思い、ドアノブに手をかけて回す。


……が、ドアが開かないのだ。


「なんで!?」


混乱し、ドアを押したり引いたりを繰り返す。


しかし、ドアはびくともしない。


「どうしたんだ?」


優也さんが眉をよせてこちらへ近づいてくる。


その時だった。


不意に、昭代さんが立ったままの状態で痙攣し始めたのだ。


もだえ苦しむように部屋中を逃げ回り、壁をバンバンと叩き、そして床に転げまわった。


突然の出来事であたしは小さく悲鳴をあげ、優也さんの服を掴んだ。
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