絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
途中で口ごもり、あたしから視線をそらす優也さん。


その態度だけであたしには十分に伝わって来た。


「もちろんです」


あたしは優也さんが告白をする前にそう返事をしていた。


「え、いいの!?」


今度は優也さんが目を見開いて驚いている。


その様子がおかしくて、あたしは笑っていた。


なんだかとても久しぶりに声を出して笑った気がする。


「2人で外へ出られたなら。なんて、すごく素敵だから」


生き残るのはどちらか1人だけ。


外へ出られるのは、生き残った1人だけ。


そうじゃない考え方をする優也さんは、とても素敵な人だろう。


「そっか……ありがとう朱里ちゃん」


あたしは小さく頷く。


そして、2人で次の部屋へと続いているドアノブに手をかけたのだった……。
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