絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
無言のままの男に優也さんは軽くため息をついて、封筒を乱雑に奪い取った。


それを見計らったように、男は口を開く。


「これから7日間で、代理の奴隷を5人用意してもらう」


「は……?」


優也さんが目を丸くする。


あたしも何度も瞬きを繰り返した。


「代理の奴隷って一体どういう意味だよ?」


「お前たちが脱出した分の代わりの事だ」


なに……それ……。


あたしは唖然として男を見つめた。


あたしたちの代わりに5人を犠牲にしをと言っているのだ。


あたしはギリッと奥歯を噛みしめて男を睨みつけた。


コロッセオの中で死んで行った人たちの事を思い出す。


奴隷になれば毎日あんな戦いをさせられるのだ。


その代理を探す?


バカにしているのにもほどがある!!」


「そんなこと……できるわけないでしょ!!」
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