絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
「行こう、朱里」


翔吾があたしの手を引き、出口へと向かう。


雷以外の全員がドアの外へ出た時、不意に雷が起き上がった。


「雷!」


桃乃が叫ぶ。


しかし、雷の体はフラフラと部屋の中を歩き回り、出口までたどり着かない。


「コントロールしてやがるんだ……」


それを見て、ルキが呟いた。


「どういう意味?」


「きっと、《mother》の連中はこの光景を見ているんだ。雷の首輪に流れる電流を制御してる!」


「なんの意味があって?」


そう聞くと、ルキは歯を食いしばった。


天井はすでに雷の頭スレスレのところまで下りてきている。


「遊んでるんだ」


ルキが呟く。
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