絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
ルーム2
「なんで……」


あたしはその場にヘナヘナと座り込んでしまった。


雷の首が折れた時、あたしは咄嗟にドアを閉めようとした。


でも、ドアは閉まらなかったのだ。


そしてその場から動こうとすれば微弱の電流を流されたのだ。


さっきまで一緒にいた人の死に様を最後まで見届けさせるように……。


あたしたち5人は雷の体が横倒しに倒れ、そしてその肉や骨が押しつぶされるのを見せられていた。


「なんでこんなことするの……」


いくら憎い相手だと言っても、こんなのひどすぎる。


肉が裂けて血が流れ、一切の原型がなくなってしまった雷。


「朱里、行こう」


座り込んだあたしに、翔吾が声をかける。


あたしは左右に首を振った。


「嫌……行きたくない」


最初に入った部屋でこんな事が待ち受けていたのだから、これから先なにが起こるかわからない。
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