絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
「助かった……」
翔吾はその場に膝をつき、また血を吐いた。
安心したのもつかの間で、閉められたドアの上半分が窓のようになっていて、そこが自動的に開き始めた。
窓の向こうはガラスになっていて、室内の様子が見えるようになっている。
また、人が死ぬのを見せられるのか。
《mother》の趣味の悪さに吐き気を覚えたが、さっき全部吐き出してしまったので何もでてこなかった。
何度かその場で吐いた翔吾がようやく立ち上がると、窓の向こうの春奈が体を起こした。
痙攣は止まっていて、電流の流れが途絶えたのだとわかった。
春奈が何かを叫びながらこちらへ走って来る。
あたしは咄嗟に窓から離れていた。
春奈が窓にすがりつくようにしてこちらを見て、懸命になにかを訴えかけている。
しかし、その声はこちらには全く届かない。
春奈は時々通気口の方を振り返りながら、ドアを叩く。
その目は真っ赤に充血していて、ジワジワと赤い涙が滲んできていた。
「やめてよ……」
桃乃が震えた声で言った。
翔吾はその場に膝をつき、また血を吐いた。
安心したのもつかの間で、閉められたドアの上半分が窓のようになっていて、そこが自動的に開き始めた。
窓の向こうはガラスになっていて、室内の様子が見えるようになっている。
また、人が死ぬのを見せられるのか。
《mother》の趣味の悪さに吐き気を覚えたが、さっき全部吐き出してしまったので何もでてこなかった。
何度かその場で吐いた翔吾がようやく立ち上がると、窓の向こうの春奈が体を起こした。
痙攣は止まっていて、電流の流れが途絶えたのだとわかった。
春奈が何かを叫びながらこちらへ走って来る。
あたしは咄嗟に窓から離れていた。
春奈が窓にすがりつくようにしてこちらを見て、懸命になにかを訴えかけている。
しかし、その声はこちらには全く届かない。
春奈は時々通気口の方を振り返りながら、ドアを叩く。
その目は真っ赤に充血していて、ジワジワと赤い涙が滲んできていた。
「やめてよ……」
桃乃が震えた声で言った。