オトナな部長に独占されて!?
それらに関しては、葉月部長に同情してしまう。
イケメンで、人より飛び抜けて優秀なのも大変なんだねと……。
お昼休みくらい、ひとりになりたいのも仕方ないよね。
そんな感想を持ちながら、寝ている葉月部長にそっと近づいていった。
足音を立てないように、起こさないようにと気をつけて、すぐ側まで行って立ち止まった。
ベンチが置いてある一角は、隣のビルの陰になって肌寒い。
寒くないのかな……。
それに、三人掛けベンチは葉月部長の身長に足りていない。
長すぎる足が、ベンチから半分以上もはみ出していて、寝心地が悪そうだ。
右腕を枕にしているけど、痺れそうだよね。
そんな風に寝心地を心配しながら顔を見ていたら、勝手に鼓動が速まっていくのを感じてしまった。
綺麗……。
ダークブラウン色の前髪を、風が揺らしていた。
The 日本人の私と違い、彼にはどこか西洋的な雰囲気があって、カッコイイけど美しいと表現したい顔立ちをしている。