片思い二年、私の恋は叶わない
「それを、あの人にもすればいいじゃない」
負けの見えるこの関係で、私は私にやさしくするより、善人でいい子ちゃんな親友という逃げ道を選んでしまった。
言い切ったことで清々しさすら感じる。
「…だめだよ、ゆき。そんなこと僕にはできない」
都合のいい親友というポジションから脱却したい弱虫は、都合のいい親友に成り下がってでもあなたといたいと言う私の思いを足蹴にした。
知らないからしょうがない。
だけど、それが悲しい。
悲しむ権利すらない弱虫な私は、さっき感じた清々しさは虚しさだと今更気づいた。
私が彼を好きで、好きで、どうしようもなく好きで、だからこそ今の関係を壊したくないように。
寧は彼が好きで、好きで、好きで!どうしようもない程に好きだから、今の関係を壊したくて。
だからこそ、助けたいんだ。