元ヤン少女が進学校へ。


「…うわ、これから本番なのに…
ジャージが汚れた」


そう言いながら、
あたしはジャージについた砂を落とした。


あ、ちなみに今日は球技大会だから
みんな朝からジャージなのです。


「つーか、
さっきの変な声も林崎だったのかよ…」


「へ、変な声って…!
そうだよ、なのにシカトって酷くない?
あたしたちマブダチじゃなかったの?」


「わ、わりぃ…。変な女に絡まれたら
面倒くせぇなーって思ってたら
ついシカトしちまってた…」


と、頭をポリポリとかきながら言う横川。


そんな、横川を見て
『モテる男も大変なんだな……』と
しみじみ思うあたし。

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