元ヤン少女が進学校へ。
そんなあたしの心を読み取ったのか
先輩はふっと笑った。
「こんなこと言ったら嫌なやつだけど
俺さ、ぶっちゃけ恋愛は
遊びと同じ感覚なんだよね」
そう言った先輩は
笑っているけど、悲しそうにも見えた。
「遊び、ですか?」
「うん、誰かを好きな気持ちとか
未(イマ)だに、よく分かんないんだよねー。
だって……独占力とか、ダルくない?
なんかウザくなっちゃうんだよねー。
って言う本音をさっきの女に言ったら
最低って振られちゃった」
そう言って、クスッと笑う先輩。