元ヤン少女が進学校へ。
「…やっと会えた、娘に…」
俺がそうつぶやくと、
目をキラキラさせていた林崎は
はっ!と我に返るように真顔になった。
「ッ危ない危ない……横川の世界に
引き込まれるところだった……」
「あ?」
「まったく…
いきなり変なこと言わないでよ!
お腹空きすぎておかしくなっちゃった?」
まぁ……そう、だよな。
いや、俺だって分かってたよ。
俺が林崎の親父じゃないことくらい。
けどなんか、その考えだと
イライラしてた辻褄(ツジツマ)が合うから
もしかしたらそうなのかなって、
ちょっと、ちょっと思っただけだよ!!!
なんて心の中で思っていると…
「おーい、やっほー」
と、林崎が目の前で手をひらひらしていた。