元ヤン少女が進学校へ。


だけど…本当の本当に、
わざとトボけたわけじゃないんです。


…三浦先輩とは、この間初めて会って…
そして初めて名前を知ったのだ…


言ってしまえば、苗字を覚えるだけで
精一杯という悲しい状況なワケで…。


「それに、勘違いしてますよ先輩…!
あたし、三浦先輩のことなんて
これっぽっちも狙ってません…!」


「口でなら簡単に言えるのよっ!
嘘つき…!男たらし…!!!」


た、たらし……!


その言葉にショックを受け
あたしは膝(ヒザ)から崩れ落ちた。


そしてその拍子に、先ほど買った十七茶が
ころころと転がっていく。


……証明さん、今すぐあたしに
スポットライトを当ててください……。


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