元ヤン少女が進学校へ。


柊季はあたしに気付いてないらしく
うつむいている。


ここから見ても分かるよ…。
柊季が、浮かない表情をしていること。


「誰かと待ち合わせ、かな…」


頭をよぎったのは、
柊季の幼なじみが言っていた
『好きな人』の存在で……――


「もしかして…デートとか…?」


と、勝手に想像が膨らんでしまう。


「はぁ…」 


柊季が女の子とデートしてるとこなんて…
ちょっと…いや、かなり見たくないかも。


「里奈には悪いけど、帰ろうかな…」


なんて思ったそのとき……



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