元ヤン少女が進学校へ。


「それは…言えない!!」


あたしがそう言い切ると
柊季は、不満そうに顔を歪めた。


でも、言えない。…言えるわけがない。


……ッ…柊季が好きなんて…
ましてや、本人が目の前にいるのに…。


「…と、とにかく言えないの!
そ、それじゃあまた!」


最終的にはもう、投げやり気味にそう言って
あたしは逃げるように、
柊季を横切った……そのとき。


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