元ヤン少女が進学校へ。


……そして、あれから1週間が経った頃。


「柊季、あの…今日こそ話したいことが…」


「……ん、俺もある。」


……誰もいない、放課後の教室。


先に重い口を開いたのは、茉実の方だった。


「あのね柊季、あたし…」


「…うん」


「あの、言いづらいんだけど…
……あたし、その……ヤ…」


「……や?」


「…ヤン……」


と、何かを言いかけたところで


「ダメだッ…やっぱ言えない…!」


……そう言って、
心の声が駄々漏れしている様子の茉実。


< 406 / 512 >

この作品をシェア

pagetop