元ヤン少女が進学校へ。
顔を上げると、
柊季はあたしのことを見ていて…
ずっとあたしの方を見て
話を聞いてくれていたんだって、
今気付いた。
「もしかして、そのことで悩んで
最近元気なかったのかよ。
気にするわけねーじゃん。
俺は、今の茉実が好きなんだから。」
「……っ…柊季…。」
不意に、隣にいた柊季が
立ち上がろうとした。
でもあたしは、そんな柊季の腕を
咄嗟に掴む。
「っ……あの時の告白の返事、まだ有効?
……もう遅いかな…」
そう言ったあたしを見て、
柊季は不思議そうな顔をする。
「……っあたし、柊季が好きだよ。
友達として、じゃなくて…恋愛対象として」