元ヤン少女が進学校へ。
そんな俺の気も知らずに
「お腹空いたねー」
と、のんきに友達と話す林崎を見て
さらにイライラが募る。
「バカ林崎…」
そんな俺の声も、
こいつには届いてないみたいで。
「はぁー、ラチがあかねーな……。
こうなったら横川、おまえが選べ」
「え…」
……まじかよ…。
女嫌いの俺が、女を選ぶ…?
地獄だな。
手を挙げた女は、
みんな俺の方を見てアピールをしてくる。
……やっぱ苦手だわ、女って。
「……誰でもいいんすか?」
「誰でもいいぞ」
「じゃあ……こいつで。」
そう言って俺は、前の席を指差した。