元ヤン少女が進学校へ。


「大丈夫、大丈夫!
球技大会の説明なんてすぐ終わるって!
ほら、先生も言ってたし!」


と、なぜか説得される俺。


「や、納得いかねぇー」


「…まったく、横川は頑固だなぁー…」


「ここは平等にじゃんけんだろ」


なんて言えば、林崎は
なぜか張り切ってカバンを置いた。


「…しゃーなし!勝てばいいんでそ!
たかが、じゃんけん!
されど、じゃんけん!!!」


と、よく分かんねーことを言っている林崎。


「おし、じゃあ行くよ横川」


そんな林崎の言葉で
じゃんけんをしようとした……そのとき。


「コンコン!横川くんちょっといいかな?」


…不意に、教室のドア方面から
聞き慣れない甘ったるい声が聞こえた。
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