恋愛格差
優?
いや違う……こんな体型じゃない。香りも違う。
ものすごい恐怖心で声も出ない。
抱き締められたまま、上から言葉が降りてくる。
「声出すなよ。わかってんな?」
頷くことも出来ず、頭を胸に抱えられたまま室内に引き摺られた。
そこに散乱してるわたしのTシャツを口に突っ込まれた。乱暴に入れられたので喉にかかり、嗚咽になる。
涙が溢れ出す。
「いいな、声出すなよ。殺すぞ。」
倒れ込んだわたしのお腹の上に乗っかってくるその男は、
ヒョロッとしていて顔色が悪い。
「うーうー」
助けてという声も口に入れられたシャツで唸り声にしかならない。
バシン!バシン!
男は私の頬を2回も殴った。
「静かにしろって言ってんだよ」
その地を這うような声に竦み上がり、頬の痛さも感じなくなった。
「そうだよ。静かにしてりゃすぐ終わる。」
お腹に乗ったまま、男はボタンを飛ばしながらシャツを乱暴に引き裂いた。
嫌だ……
胸にざらついた舌が這う。
性急な男の欲望。スカートに手を突っ込み、ストッキングに手をかけた。
コロサレル
優になにも言えないまま。
優はこんな私を見てどう思うんだろう。
悲しんでくれるかな。
悲しむよね。それが優だわ……
だんだん頭の中が冷えてきて、抵抗する力が弱まる。
「それでいいんだよ、ヒヒヒ」
ストッキングを強く引っ張られ、安物のそれは破けた。
「よがってもいいけど静かにな。」
男はズボンのチャックを下ろした。