恋愛格差
月曜日。

色々あったけど今日から一週間頑張らなくちゃ。

私を応援するような秋晴れ。


少し町から離れた駅から
これまた自転車で10分ぐらいのところにあるのが私が働く2階建ての会社。
小さくても建設会社だ。

「おはようございまーす!」

何人かスーツ、
そして何人か作業着の人が事務所にいた。

「おはよう。元気だねぇ。」
「おはよう。」「おーす。」

所々から聞こえる。

強面の人もいるし、茶髪の兄ちゃんやくたびれたおじさんもいる。

そこでいつもの通りにデスクの机を拭く。
灰皿にてんこ盛り乗ったタバコの吸い殻を捨てる。
そして玄関と事務所の掃き掃除。

「いつもありがとね。」

いつもこうやってお礼を言ったりしてくれる社長。
にこやかな初老のおじさん。

私はこの会社で働くのが大好きだ。

みんな優しいし、ガツガツしてない。

こんなんで会社は大丈夫?と思うほど
のんびりしているが。

ここで働く女子は私と
この春に入社した社長の娘ミキちゃんだけ。

だから余計にちやほやしてもらっている。


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