恋愛格差
思わぬ出会いがあるもんで
「おぉ透子、お帰り。」
父が晩酌の焼酎片手に迎えてくれた。
テーブルの上には母の手料理が並んでいる。
「ただいま。待っててくれたの?ゴメンね!」
時刻は8時半を過ぎている。
「待ってないよ。待つわけないだろ。
お父さんは毎日6時帰宅なんだから。」
ハッハッハ~と笑っている。
定年間際の相談役とは楽チンなもんなんだな。
「でもこの料理の数……」
「あぁ、おかえり透子。」
母がキッチンへ入ってきた。
お風呂に入ってた模様。
「あぁ、これね。
こっちの肉じゃがは昨日の、この八宝菜は一昨日の、この茄子の含め煮はそのまた……」
「わかった。よーくわかった。」
つまり私は昨日までの残飯係って訳ね。
それでも久しぶりの母の手料理は嬉しい。
「うん、美味しい!」
缶ビール片手にどんどん食べてく。
「突然、平日に帰ってくるなんて珍しいわね。」
「うん。ごめんね。思い立ってさ~」
「うちは構わないけど、何か匂ったんじゃないの~?あんた鼻利くから。」
匂う?なにが?
母が仏間の横から何やら持ってきた。
「じゃ~ん!」
青いB4ぐらいの上質紙?
もしやそれは……
そしてもう一度「じゃ~ん!」と
それを開いた。
「「おぉ!」」
父と私はその写真を覗き込むように前のめりになる。
父が晩酌の焼酎片手に迎えてくれた。
テーブルの上には母の手料理が並んでいる。
「ただいま。待っててくれたの?ゴメンね!」
時刻は8時半を過ぎている。
「待ってないよ。待つわけないだろ。
お父さんは毎日6時帰宅なんだから。」
ハッハッハ~と笑っている。
定年間際の相談役とは楽チンなもんなんだな。
「でもこの料理の数……」
「あぁ、おかえり透子。」
母がキッチンへ入ってきた。
お風呂に入ってた模様。
「あぁ、これね。
こっちの肉じゃがは昨日の、この八宝菜は一昨日の、この茄子の含め煮はそのまた……」
「わかった。よーくわかった。」
つまり私は昨日までの残飯係って訳ね。
それでも久しぶりの母の手料理は嬉しい。
「うん、美味しい!」
缶ビール片手にどんどん食べてく。
「突然、平日に帰ってくるなんて珍しいわね。」
「うん。ごめんね。思い立ってさ~」
「うちは構わないけど、何か匂ったんじゃないの~?あんた鼻利くから。」
匂う?なにが?
母が仏間の横から何やら持ってきた。
「じゃ~ん!」
青いB4ぐらいの上質紙?
もしやそれは……
そしてもう一度「じゃ~ん!」と
それを開いた。
「「おぉ!」」
父と私はその写真を覗き込むように前のめりになる。