恋愛格差
優はきつく目を閉じて
ゆっくり開いた時には射殺すような視線を送ってきた。

「まだ言うの?」

そう言うと、
すっと体を離し私の膝裏と肩の下に腕を入れ、
あっという間に私を続き間にあるベッドの上に運んだ。

少し乱暴に落とされ、私の体の腰の上に股がる。

スーツのジャケットを脱ぎ、シャツも脱ぎ出す。

「ちょっ…!ちょっと!やめてよ!」

我にかえって体を起こそうとするが、
片手でトンと肩を押され、またベッドに沈む。

「少々乱暴だけど、誰にも渡すつもりはないよ。
透子は俺んだ。覚悟して。」

死刑宣告のように静かに言い放った。

「なっっ!こんなことをしても私はっ……!」
「もう黙って……とーこ……」
「やめっ…………あぁっ、…やっぁ」

こんな始まりは初めてで、
彼はいつも以上に自分のすべてを使って私をとろけさせ、
それがまた新たな彼の一面を見たようで
悦んでいる私が確かにいた。
そして
これ以上の抗議は恥ずかしい声となって変わっていった。







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