恋愛格差

「浮気かな…とか思ったりして…」

「「うわき!?」」
二人がビックリするので、私も慌てた。

「あ、いや、まぁ、優って私が言うのも何ですが結構男前ですし、不思議はないんですよ!……初めてって訳ではないし」
あ、しまった。会社の人にこんなこと言うなんて!

「透子の彼氏、浮気するの!?やめなよ、そんなヤツ!」
鼻息を荒くしたカズと対称的に幸代さんは
「えぇ?吉岡くんってそういうタイプかなぁ。
彼女一筋に見えたけど。
『俺の彼女は可愛いんですよ~拗ねたりしたら堪んないんですよ~』とか言うから鬱陶しくて無視してたんだけど。」

それは私の事かなぁ?拗ねたこと思い出せないんですが。

「会社の女の子とも手を繋いでてですね…」
「まじで!あり得ないよ、透子!」

「会社の……?誰だろ。
ま、吉岡くんはモテるからね~相手にされてないとは思うけど。優しいから相談乗ったりして勘違いされてるのかな?」
恋人繋ぎでしたけどね……

「それにしても香水の香りとかベタだけど穏やかじゃないね。
……うーん。よし。確かめよう‼」
握りこぶしを胸に前に持ってきて力強く言う。

「……はい?」

「ほらぁ。私も吉岡くんのフォローするのが面倒だし、ヤツが出世したときに使えるネタでもつかんどけば後々楽だしね♪」
「え~さっちゃん、悪魔~。
でも、そうだよ。ちゃんと調べてネタ突き付けて、早く別れちゃえよ!」

「「協力するから!」」

お二人の目的は違えど
なんか、とんでもない事になりました。

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