<BL> お前は俺のものだ。~高松航大side ~
あれから退院して、古賀家に来た。


凄く立派なお屋敷だった。


そこで、初めて悠真様に会った。


「悠真、この子がこの前いった子」



「高松航大です、宜しくお願いします」


悠真様は、ただ頷くだけだった。

でも、持っていたぬいぐるみを抱き締めていた。


その時からだろうか、悠真様を守りたいと思ったのは……。



それから、僕は古賀家の事を学んだ。

世話役の仕事、言葉遣い。

色んな事が学べて嬉しかった。


慣れない環境では会ったが使用人の皆さんは凄く暖かい人たちだ。



悠真様とは、筆談で話していた。

悠真様と直ぐに仲良くなれた。


字が綺麗だと褒めれば、顔を赤らめ、可愛いと言うと、少し膨れる。

自分とは違い、直ぐに顔に出る。


そんな、悠真様がいとおしく感じ始めた。




そして、ここに来て二週間。

正確には、二週間と3日がたった頃。


僕は、いつも通り、悠真様と一緒にいた。


そんなとき。


「…タ、こう、た」


聞き覚えの無い声がした。


悠真様の方を見ると。


「航大、声、出た」


そう言いながら、抱き付いてきた。


「悠真様、凄いです」


「航大、航大、お前の名前をこうして、呼びたかった」


この言葉を聞いて、僕はこの方のお側に居続けたいと強く願った。


それと同時に、胸がドキドキした。


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