異聞三國志
第8章 中原へ
いっぽう、洛陽の司馬懿は失った名声・地位を取り戻す手段を考えていた。
そんな情報を間者から耳にはさんだ諸葛亮は驚いた作戦を実行しようとする。
司馬懿の裏切りを誘おうとしたのである。
司馬懿は曹操にも、
「反復常ならん奴」
と警戒され、曹叡が皇帝になってからも、蜀の謀略にしろ、前線指揮官を解任されたりしていた。そして、魏には自分以上の人材はおらずに、私だけが諸葛亮を止めることができるただ一人の人材だと。その自分が敗れた今、誰も諸葛亮及び蜀を止めることなどできない。しからば、あとは如何に自分を高く売ることが出来るかであった。
といった事情のもとでそれを見透かしたかの如く、諸葛亮から書簡が来た。また司馬懿の方も諸葛亮ならば必ずや書簡をよこすと読んでいたのである。
司馬懿は十万の兵を持っていた。これを手土産にと考えたのである。
諸葛亮もそれを見越して、侵攻作戦を練っていた。
そんな情報を間者から耳にはさんだ諸葛亮は驚いた作戦を実行しようとする。
司馬懿の裏切りを誘おうとしたのである。
司馬懿は曹操にも、
「反復常ならん奴」
と警戒され、曹叡が皇帝になってからも、蜀の謀略にしろ、前線指揮官を解任されたりしていた。そして、魏には自分以上の人材はおらずに、私だけが諸葛亮を止めることができるただ一人の人材だと。その自分が敗れた今、誰も諸葛亮及び蜀を止めることなどできない。しからば、あとは如何に自分を高く売ることが出来るかであった。
といった事情のもとでそれを見透かしたかの如く、諸葛亮から書簡が来た。また司馬懿の方も諸葛亮ならば必ずや書簡をよこすと読んでいたのである。
司馬懿は十万の兵を持っていた。これを手土産にと考えたのである。
諸葛亮もそれを見越して、侵攻作戦を練っていた。