黒王子と白いプリンス
とりあえず、ラブレターの犯人を捕まえることを決意した私は帰ることにした。
が、
外は大雨。
「傘持ってないよ……」
最悪だ……今日は最悪なことばっか……
「一緒に帰る?」
後ろからそんな声がした。
振り返ると、
「春代⁉︎⁉︎なんでいるの⁉︎」
春代が立っていた。
「家に着いてから、気になって…田野なんて人、うちの学年にいないからおかしいなと思って…ごめんね…」
「なんで春代が謝るの?」
「何も考えずに手紙渡しちゃったから……」
私は、春代の肩に手を置いてガッツポーズをした。
「いいってことよ‼︎‼︎それに、悪いのはあんなラブレターを送った犯人よ。絶対捕まえてやるからっ‼︎」
「由乃……犯人ならもう分かってる……」
「…………⁉︎」