黒王子と白いプリンス
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「ごめん……」
白馬くんが私の部屋で頭を下げている。
どうして私の部屋なのか?
リビングには、動揺しきったお兄ちゃんがいるから。
「どうして白馬くんが……」
「昨日の写真……だよね」
「あ……うん。」
それ以外考えらんない‼︎‼︎
「俺が送ってればよかったのに……」
「それは別に白馬くんが悪いわけじゃないよ」
白馬くんは下を向いたまま黙っていた。
その時、ふと……浅倉くんの言葉を思い出した。
白馬くんの前でお兄さんの話をしてはいけないことを
「白馬くん?」
「なに…」
「あき…お兄さんとは……仲悪いの?」
「……俺が嫌ってるだけ。」
「嫌ってる?」
「あいつは……俺の大切なものを全部……奪った。」
え?
「あいつとは、腹違いなんだ…」
白馬くんが私を見つめた。
「……ごめん。これ以上は話せないや。」
作り笑いを見せる。
「ううん……ありがとう。」
私は白馬くんの手に手を重ねた。
「今回のことは白馬くんが悪いわけじゃないよ‼︎それに、私は全然大丈夫だから‼︎」
昨日浅倉くんの前で泣いたし‼︎
「……ありがとう。」
「だから、いつもの白馬くんでいて‼︎‼︎私、白馬くんの笑顔好きだから‼︎」
白馬くんは目を丸くした。
「あ、そ、そう……」