黒王子と白いプリンス


「さて……」


お兄ちゃんが言った。


「………」


私は黙っていた。


「母さんと父さん……どうやって中に入れるんだ。」


「それは……その……」


その時、


ピンポーン


インターホンが鳴った。


「だれだよ…」


「お兄ちゃんが出てよ‼︎‼︎」


「は⁉︎なんで俺が⁉︎」


「だって怖いし‼︎‼︎」


私は子鹿のような目をした。
お兄ちゃんは昔からこれに弱いのだ。


「わ、分かった……」


よっしゃ‼︎‼︎‼︎


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