黒王子と白いプリンス
「犯人は、瀬尾理人」
春代が写真を渡してきた。
「あ、そ、そうなんだ…」
探偵のような春代に戸惑う私。
「で、瀬尾は、2年C組よ。」
「へ、へぇ……」
圧倒されるわ……
「捕まえるんでしょ⁉︎何なの?その反応は‼︎」
「いや、探偵みたいだなぁと思って……」
「当たり前でしょ⁉︎親友がこんなひどい目に合わされて……」
春代が私を抱きしめた。
春代は私より背が高いからすっぽり収まる。
「ん?」
春代が私の両肩を掴んで離した。
「何……そのパーカー……」
「あぁ、これは…なんだっけ……あ、『王子』に貸してもらったの。下着が透けてたから。」
「王子⁉︎⁉︎それ本当⁉︎」
「うん。」
「あんたすごいじゃん⁉︎⁉︎」